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2006年07月04日

●二都(City Centers)物語~ ダウンタウンとストリップ LVRJから

Las Vegas Review-Journalから

 MGMミラージの取締役トニー・デニスは、 ストリップ上の70億ドルのCityCenterプロジェクトが 「ラスベガスの都市の新しい中枢」になるであろうと言う。

 66エーカーのCityCenter施設が実際にラスベガス市にあったならば、 それは可能であるかもしれない。しかし、そうではない。ベラージオとモンテカルロの間ストリップの西側に位置しているので、 敷地は自治体として認可されていないクラーク郡にある~市の境界からたっぷり2マイル外側である。

 

 あなたが聞く破砕音は、ラスベガス市長オスカー・グッドマンの歯の音である。グッドマンは、 まともに市の中にある谷の古い伝統的なダウンタウンが「新しい中枢」 であって欲しいと思っている。グッドマンは、 尊いクラークのニュータウン建設用地を復活させる根気強いチャンピオンである。

 そして、ものごとは市長にとって良い方向に動こうとしている。まもなく2番目の巨大建物を仕上げ、 3番目に移ろうとしているワールド・マーケット・センターは、 家具製造業の西のハブとして地位を急速に確立している。隣のラスベガス・プレミアム・アウトレットは、 拡大計画を発表した。ビッグ・パフォーミング・アーツ・センターは、有名な建築家フランク・ ゲーリーによって設計された医学の研究センターと同様に、現在進行中である。

 ダウンタウンにとってもっと良いニュースがある。中層マンションが急速に増えている。ゴールデン・ ナゲットは1億ドルのリニューアルを行っており、レディー・ラックは改造中である。 3番街のレストランとクラブは多くの人をひきつけている。魅力的でみすぼらしいアート地区は、 都市地域の独自性のある部分として出現してきている。ちくしょう、誰かがペイント(紫色! )の新しい塗装を歴史的なムーランルージュカジノの残骸の隣のアパートに投げかけさえした。

 

 良く、興味深いモノがグッドマンのダウンタウンで具体化されていっているが、1夜で起こったものではなく、 ストリップの驚くべき計画に到底匹敵するものではない。将来的にも匹敵しないだろう。

 私の計算によると、真剣なリゾート開発者達は、 これから10年の間に350億ドルをストリップ通りに投資することを約束している。 1ダースを下らないプロジェクトの総額は10億ドルを超える。

 MGMミラージのCityCenterは、現時点では7億ドルの大きな事業である。ボイド・ ゲーミングは40億ドルのエシュロン・プレイス・プロジェクト(スターダストを建替える) に熱心である。 CityCenterに対する返答はより巨大なものとなるであろうと取り沙汰されているハラズのプロジェクトについてはいまだ聞こえてこない。 ストリップ東側のハラズの構想が100億ドルを超えていたとしても驚いてはいけない。

 これらに比べれば、グッドマンのうまくやっている仕事も、転がっている1セント硬貨のようだ。

 

 トニー・デニスが「CityCenterが新しい中枢になるであろう」と言う時、 それは基本的にはプロモーション用のスローガンである。真実は、 ストリップが1940年代の中頃以来ずっとラスベガスの中枢であることである。

 グッドマンのダウンタウンは、谷の行政機構と法的ハブとしての市場を持っているし、たぶんこれからも持ち続けるだろう。 ダウンタウンは、市、郡、連邦政府が大半のオフィースを持つところであり、裁判所が位置するところである。

 ダウンタウンは、若いヒップスター(先端を行っている人)~ラスベガスでは比較的少数だが~が集まり始めているところである。 郊外に嫌悪を持つ若い独身者とカップルがダウンタウンエリアの古い家を購入し始めている。 アーティストとアート起業家はスタジオとオープニングギャラリーを設立している。 谷のいたるところから様々なタイプの芸術家が毎月第1金曜日にアーツ&カルチャー・フェアにやってくる。

 しかし、これらの応援(チア・リーディング)全てを全体像の中に入れ込むことが重要である。 ダウンタウンは復興中であることは疑い無い、しかし中枢ではない

 谷の180万の住人の大部分にとって、 ダウンタウンへ行く唯一の理由は交通違反切符を争うためである。他方、 ほとんどのラスベガス住人は定期的にストリップに惹きつけられていることにきづく。働き、ギャンブルをし、食べ、飲み、買い物をし、 踊り、ショーを見るために。

 確かに、私達はみんな、「何ヶ月もストリップに行かないくても幸せだ」と自慢する地元民を知っている。しかし、 そんな人たちはダウンタウンへも行かないのだ。

 

 MGMミラージのCtyCenterは感銘深いものである。先週作業員達は基礎のコンクリートを注入し始め、 レポーター達は最新のモデルをじろじろ見るために招待された。世界的な建築は、きらめくホテル、そびえたつマンション、 そして大規模な専門店地区を設計しており、彼らが考え出したものはラスベガスのための芸術的な躍進である。

 2009年に完成した時、CityCenterは、1万2千人を雇用し、旅行者と地元民にとっても同様に目的地となるだろう。 しかし、私が理解しているように、CityCenterの50万平方フィート(1万4075坪) のモールは高価なブティックとシックなレストランのありふれた遊歩道とはならないだろう。重要な要素は文化的プログラム、 つまり公的なアート、エンターテインメント、イベントである。それは、CityCenterにおける第1金曜日となるだろう。


 私の俗人の目は、ラスベガスのダウンタウンが持つであろう、一つの有利な点を見つけた。フラミンゴ・ロードとトロピカーナ・ アベニューの中間に位置するCityCenterは、交通渋滞を作り出す手段のようにみえる。 MGMミラージとクラーク郡行政庁はその問題に対処するために働いているが、どのように見ても、そこの出入りにおいては、 多くの地元民が持ちあわせていない忍耐レベルを要求するだろう。

 良かれ悪しかれ、ダウンタウンの交通渋滞は当分の間問題になりそうではない。

 

 我が家は、初めてツアーでベガスを訪れた際に1度だけダウンタウンへ行ったことがありすが、その後1度も行ったことがありません… (汗)車の駐車場確保がややこしそうだし、わざわざ出かけるような施設が見つからないからです。フリーモントの電飾は1回見れば十分だし… (汗)

 この記事によると、ダウンタウンも復興途上にあり、様々な動きが出てきているようです。自称アウトレッター(といっても、 アトレットでしか買わないというだけですが…泣)の私が注目すべき部分は「プレミアム・アウトレットの拡張計画」です。 出店数が増えるんでしょうか。

 CityCenterプロジェクト完成後の交通渋滞は考えたことがありませんでした。今でも、北行きのアラジン・ パリス前や南行きのベラージオ前は混雑していますから、これにCityCenterが加わると…くわばら、くわばら (古いフレーズですなぁ~笑)。

 いまだ発表されていないハラズのプロジェクトも早く知りたいですね(ワクワク)。