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2006年09月05日

●カジノは子供のための場所ではない LVSUNより

Las Vegas Sun の記事から

 21歳以下のラスベガスを訪れる観光客の数は、 ラスベガスが子供連れの家族を迎え入れ始めた1990年代初頭よりも、50%も高くなっていることを観光統計は示している。

 

 リゾート経営者達はその経営戦略から距離を置き始めているが、 昨年約350万人子供がラスベガスをラスベガスに押しかけた。その数は増え続けるだろう。

 

 これは、カジノがスロットマシンの島まわりの従業員の数を削減しようとしている昨今において、 スロットマシンから子供を遠ざけるようにカジノ経営者にプレッシャーをかけている。カジノは、 両替機を過去のモノとしたチケットと支払いマシンの出現後、従業員を減らした。

 問題を悪化させるのは、世界的なナイトライフ、1日中のポーカーゲーム、 ヒップとセレブリティによる文化がテレビや映画で暴露され、まだ21歳になっていない熱狂的なパーティ予備軍が頭に描くのが、 ラスベガスだということだ。

 

 「25歳に見える15歳~17歳の少女達かいる」ギャンブル依存症のための全国ホットラインを運営しているアーニー・ ウェクスラーは言った。ニュージャージーを本拠とするウェクスラーは、ラスベガスで開催される全国青年バスケットボール選手権の間、 ギャンブル問題について高校生に話をしている。「少女達は、週末に来るまで来て、カジノを通り抜けロビーを歩き回る。 彼女らにとってギャンブルをすることは重要ではない。彼女達はパーティをしにここへ来ている

 

 カジノ経営者達は、未成年者がギャンブル機器の近くをブラブラすること自体が禁じられているということだけでなく、 未成年者の存在がギャンブラーを悩ませるという点で、 未成年者の存在に敏感になっている。

 「観光ベースが拡大していくにつれ、我々は人々からの不満を聞き始めた。」とMGMミラージの広報担当、アラン・ フェルドマンは言った。現在は解除されているベラジオーにおけるスティーブ・ウィンの歩行者禁止令は、 子供に対する反発の一つであると彼は言った。

 

 時間の経過とともに、子供の存在と継続的な子供への監視は、「我々の文化の新たな追加部分」となったとフェルドマンは言った。 何がルールかということによって「混乱させられている人たちの少数の例がある」と彼は言った。

 

 ラスベガスは、ロビーやレストランその他の公共エリアに行くために、 顧客をギャンブルエリアを通り抜けさせようという設計がされているカジノによって、 国内において未成年者にとって最も緩いカジノ制限地区となっている。アトランティック・シティにおいては、 ギャンブル階から子供を一掃するという広範囲にわたる禁止令の施行を行った。いくつかのカジノにおいては、 主要な入り口にセキュリティを配置し、非ギャンブルエリアへ行くために遠回りをするように未成年者に要求する。

 しかし、ネバダ週においては異なっている。

 ギャンブルは「食料品店にもセブン・イレブンにさえある」 と1990年代にゲーミング制御委員会に勤務していたゲーミングコンサルタントであるスティーブ・ダチャームは言った。 「子供は常にそれに曝されている。子供達が、カジノフロアを横切るだけであり、ぶらぶらしていなかった際は、 それはたいした懸念事ではなかった。ネバダ州の委員会は、未成年者がスロット・マシンのそばに立つだけで堕落するとは思わなかった。」

 

 ネバダ州法は、21歳以下の者がギャンブルをし、 ギャンブルエリアをぶらぶらすることを禁止しているが、カジノを通り抜けることは許されている。 子供と両親のためにそのルールを説明する看板は非常に稀である。

 「ほとんどの人たちは、歩くことはできるけれど、そこで立ち止まることはできないということを知らない」 とMGMミラージの役員でUNLVのカジノ経営助教授であるジェフ・ヴォイルズは言った。「彼らは非常に混乱していて、 ところでマクドナルドはどこにあるのか教えてと言っているようだ。」と彼は言った。

 

 カジノ自ら問題を引き起こしている場合もある。数十年の間、子供達はセキュティ警備の災いのもとであったが、 ストリップのリゾートは、1990年代にファミリー層に迎合したアトラクション(ローラーコースターや巨大ゲームセンター、 動物展示など)をオープンした。新ホテルのオープンによって、それまで以上に広い世代を対象としたアトラクションが増えていった。

 古い一般向けアトラクションは、撤去されるか縮小され、ナイトクラブや未成年者禁止のものに置き換わった。しかし、 その時までにラスベガスは子供にフレンドリーな場所であるという印象を与えてしまっていた。父親は、 働いている間、家族達が楽しむことができるとういことを知って、出張旅行に妻と子供を連れて行った。

 実際、予想以上に大衆へのマーケティングは効力があった。 大学の同窓会のような家族帯同のグループによってより多くの乳母車と予約を誘導した。子供達は、 就寝時間を過ぎても起きていることを許された。それは、大人の生活がどんなものなのか覗き見させるとともに、 次の世代にカジノが売り出す商品を示す機会をティーンエイジャー達に与えることとなった。

 

 最近ベラジオーに滞在したアーカンソー居住者のキャンディー・ライトは、休暇が"ドッジ・ ボールならぬドッジ(身をかわす)・キッズ(子供)"の練習になってしまったと言う。 「かつてベガスにあった"大人の休暇"という感じは、絶えて久しい」 と子供の無いライトは言った。「彼らはロビー、エレベーター、およびエスカレーター、レストラン、歩道に群がる」

 "両親達"は、"自らの夢の中にいるために"子供たちの跡を見失うと彼女は言う。

 両親達は、「ストリップはファミリー層にフレンドリーなアトラクションをもつ、巨大で目立つ歩行者モールである」 と言うことによって、まわりで子供達を行進させることを正当化する。彼らは、自分の子供達をバケーションに同行させたいと思っている。

 

 「子供向きのものがたくさんある。」午前0時ちょっと前に、 二人の小さなこどもの手を引いてラクソーを抜けてきたある母親は言った。「街に着いたばかりなの」 と遅い時間であることについて彼女は言った。

 同じ夜、赤ん坊とよちよち歩きの幼児をつれた男がパームスに入っていった。 サイドエントランスを抜けていくほとんどすべての人の身分証をチェックしているセキュリティ・ガード (30歳以下にみえる者は誰でも身分証チェックしていると言う)は、刺青パーラーへ行くために通過させた。こんなに夜遅い時間でさえ、 子供を許容する。

 その男は、少なくとも、子供と一緒におり、車に置き去りにしてきていないという理由で、 子供をつれてカジノに入ることは何ら間違っていないという。

 カジノを通り抜ける人たちの数は、ほとんど不可能な子供を見分ける努力をより困難にする。

 カジノはスロットを壁やベルベットのロープの中にとり囲めば、セキュリティを強化し、ギャンブル・ エリアを通り抜けない歩道を線系することができる。

 あるものは、多くのオフ・ストリップ・ カジノにすでに設置されている育児設備が小さな子供と始動を間違った方向に指導された両親を同時に扱う最良の解決方法であると言う。

 それは混乱したメッセージを送ることになる。

 

 「我々は、21歳以下の子供たちをここへ来させようとしているわけではない。育児施設にスペースを提供することを始めたとき、 すばらしい方針ができる。」

 カジノは未成年者をギャンブルやうろうろ歩くことから遠ざけるための"妥当なステップ"をとることが要求されているとゲーム制御委員会に在職したことがあるカーソンシティを本拠とする弁護士であるスコット・ シェラーは言った。「彼らは、カジノを包囲して、各々の入り口に身分証をチェックするセキュリティ・ガードを配置することができた。」

 

中略

 

 カジノが積極的にフロアを取り締まる誘引はほとんど無い。ネバダ州法は、1955年以来年齢制限を違反を軽犯罪とし、 罰金をかすだけである。

 

 1987年にシーザーズで、19歳の少年が100万ドル以上のジャックポットをスロットで当てた。 少年の家族は、賞金を奪われないように連邦控訴裁判所まで訴訟をしたが、敗訴した。シーザーズは、 少年がギャンブルをすることを可能にしたということで罰せられることはなかった。

 家族の代理人であるカリフォルニアの弁護士でありギャンブルに精通しているI・ネルソン・ローズは、 カジノが少年とその他の子供達がギャンブルをするのを拒否する経済的誘引が全く無かったので、彼らはギャンブをしていたのだと主張した。

 

 「シーザーズは、子供が5,000ドルより少ない賞金を勝ち取ったならば子供に支払ったうえで、彼を追い出すであろうし、 それが5,000ドル以上だったら、賞金を払わないで子供を追い出すという不文律を持っていた」とローズは言った。「いずれにしろ、 シーザーズには罰金は科せられなかった。ゲーミング・ コントロール委員会は子供をどのようにあつかうかについての決定をカジノに委ねたままにしていた。」

近時カジノは未成年の身分証チェックをより注意深く行うべきだとローズは言った。
「もしカジノの脱法行為を導くものがあるなら、それは子供を利用しようとするこの考えだろう」


 1994年、ファミリー・フレンドリー路線全盛のころ、ゲーミング・コントロール委員会は、 カジノ経営者にギャンブルをしたりうろうろしたりする未成年者を見つけた場合、 結果として懲戒処分を受けるであろうという手紙を送付した。

委員会メンバーだったドゥチャームは、 規制委員会はファミリー達がカジノを通って近時オープンする遊園地に行くというレイアウトに対して懸念を持っていると述べた。 公園を閉鎖したリゾートの役員達は、子供達に気をつけていると言った。

 

 業界に最も大きな音で警鐘を鳴らしたのは、1997年にプリムバレー・ カジノのアーケードで父親が娘を付き添いの無いまましておいたところ、殺害された事件であった。クラーク郡は、 18歳以下の子供のためにアーケードの営業時間を制限するとともに、アーケードに警備員を配置することを義務付ける条例を通した。 多くのアーケードは24時間営業だったが、その後夜遅くには閉店するようになった。

 

 1998年にラスベガスヒルトンは、スタートレック・アミューズメント・ ライドの時間待ちの間カジノをうろついている子供を放置したとして、35万ドルの罰金を科せられた。

 スタートレック事件により、 カジノはより厳密に未成年者を監視するようになった。例えば、ミラージは、カジノと周辺を通るより明るい色にした部分を設け、 子供達が親により容易についていけるようにした。

 

 カジノは、子供を捕らえることが主要な仕事になり、それは9.11以降増えていると伝えている。

 特に子供の集まるサーカス・サーカスでは、率先的なセキュリティー部隊が子供一列に並ばせている。しかし、どこであろうが、 子供を守る責任は両親にある。

 軍隊の歩哨のように、セキュリティ・ガードは赤いゾーンあるいはカジノ・ピット防御線上を歩く。 子供連れの家族が数フィート向こうへと通り過ぎるまで。他の警備員は階段が2階のアーケードから下のカジノへと続くエリアに配置される。 彼らは、両親達にカジノを立ち止まらずに通り抜けるよう告げ、子供を捜している両親達を見つけるという一定の動作を繰り返しいている。

 

後略

 

 「子連れラスベガス旅行」については、あちこちで論争がおこりますが、現地アメリカにおいても賛否両論あるんですね。さらに、 ベガスの路線変更が拍車をかけている…。

 

 私にも意見はありますが、それぞれの立場で考えは違いますので、ここではあえて触れずにおこうと思います。

 

 子供がカジノゾーンに立ち止まることを一銭の得にもならないカジノがそんなに厳しく取り締まっているのか不思議で仕方が無かったのです。 さすがアメリカは、日本のようにナァナァじゃなく、ビシッとやっているんだなぁ~と関心していたのですが…。

 実は、ヘタすると35万ドルも罰金をとられてしまうんですね(スタートレック事件)。そりゃ、目を三角にして取り締まるわなぁ。